『 イルカ・クジラ解放 』 はじめに

タイトル:はじめに

≫ 1 本連載の目的
≫ 2 言葉の定義
≫ 3 本書の構造・サマリー
≫ 4 イルカ・クジラと日本人

1 本連載の目的

目的は、 イルカ・クジラ解放 。
本連載の役割は、イルカ・クジラ解放 活動 の基盤構築です。

イルカ・クジラ解放 活動の基盤構築

イルカ・クジラそのものについての知識、人間による搾取・歴史、イルカ産業や捕鯨産業に関する知識などを共有した上で、現在行われている活動を分析し、イルカやクジラの側に立った視点、イルカ・クジラ解放活動の考え方や活動のヒントを提案します。

ターゲットとする読者

すでに イルカ・クジラ解放 活動を行っている人、活動を行いたいと思っているが行動を起こしていない人、現実を知ることで行動を起こすかもしれない人です。
これまでの動物活動は、極少数の人々だけが知識やスキルを持つ属人的なものでした。日本の鯨類に関する活動の歴史は長いですが、継承は不十分です。新たに活動を始める人々が0から出発し、各自トライ&エラーをするのではなく、蓄積された知識や考え方の土台の上からスタートできるようにします。

2 言葉の定義

[ イルカ・クジラ解放 とは]

水族館に監禁利用され、イルカ漁や捕鯨によって捕獲・殺害されるイルカやクジラたちを、人間の手から解放し、尊厳・権利・自由を取り戻すことです。

[ イルカ・クジラ解放 活動 とは]

イルカ・クジラに関して、水族館による監禁利用、イルカ漁・捕鯨による捕獲殺害を終わらせ、人間の手から解放し、尊厳・権利・自由を取り戻すために行う活動のこと。動物解放活動の一分野。
イルカやクジラを解放するためには、イルカやクジラを守りたいという意志を持つ人を増やし、その意志を社会の大多数のものとする必要があります。イルカ・クジラ解放は、人間を変える活動によって達成されます。
解放活動には、社会・消費者への啓発、産業・行政・政治家への働きかけ、署名、SNSでの発信、パネルアクション、デモ等があります。
本書の執筆も イルカ・クジラ解放 活動 の一つです。

[ イルカ・クジラ解放 活動家 とは]

イルカ・クジラ解放 活動 を行う人々。イルカ・クジラ解放 を目的とし、鯨類、産業や社会システム、解放活動についての十分な知識と、強力な意志を持ち、目的達成のために表現し行動する活動する人々のこと。

[イルカ・クジラ利用問題(鯨類利用問題)]

人間が動物を利用搾取することによって発生する問題を「動物利用問題」と呼びます。そのうち、イルカ・クジラを利用することによって発生する問題を「イルカ・クジラ利用問題(鯨類利用問題)」と呼びます。

[イルカ・クジラ、鯨類、人]

本書ではイルカ・クジラをまとめて、鯨類(げいるい)と記述することがあります。「鯨類」は、分類学的にはクジラ目のことを指す、慣習的な呼称です。
また、動物を数えるとき、一人二人と数えます。動物は人と同等の権利や尊厳を持つ存在であると示すためです。

3 本書の構造・サマリー

『 イルカ・クジラ解放 』:本書の構造
『 イルカ・クジラ解放 』:本書の構造

第一部 イルカ・クジラ

知っているようで知らないイルカ・クジラたち。ギリシャ神話に描かれるイルカ、鯨類の驚くべき能力やコミュニケーション方法、鯨類の感情や愛情、古代から続くイルカによる人間の救助、そして主な鯨類の暮らしや特徴まで、鯨類について学びます

第二部 人間

人類と鯨類の歴史を辿り、考察します。鯨類をめぐる歴史は、鯨類を守ろうとする人々と、利用搾取する人々のせめぎ合いの歴史でした。それぞれの立場を分析した上で、新しい考え方である動物解放の立場による鯨類擁護について詳述します。

第三部 イルカ漁・捕鯨

イルカ・クジラ産業と消費者に、”商品”の供給を行うイルカ漁と捕鯨。動物利用はすべて「蛇口→利用→出口」の流れになっています。蛇口とはイルカ漁と捕鯨。利用とは水族館と食用。出口は死です。動物利用問題は蛇口を閉じることによって終焉します。捕鯨全般について基本情報をまとめた上で、イルカ追い込み漁について詳しく分析します。

第四部 水族館

イルカ・クジラ産業のうち、最も市場が大きい産業「水族館」について分析します。水族館がイルカを手に入れる方法、監禁されたイルカの異常行動、心身の病気、薬漬けの実態など、多くの人が知らない、水族館が知らせない事実を記述します。また、水族館ビジネスに関わる、運営サイドやイルカトレーナー、イルカブローカーやビジネスモデルについて記述します。

第五部 イルカ・クジラ産業

イルカ漁・捕鯨・水族館の周辺産業やそれを支える社会システムについて記述し、全体像を把握します。鯨類の収益化、ビジネスモデルを明確にし、イルカ・クジラ利権について考察します。

第六部 活動分析

鯨類を守ろうとする国内外の活動について情報のまとめと分析を行います。日本でなぜ鯨類保護活動家が嫌われるのか、原因を探り、反捕鯨プロパガンダと、捕鯨産業によるカウンタープロパガンダを分析します。その上で西洋的価値観で行われる活動の功罪、日本人の価値観に基づく活動の可能性を探ります。また、これまでの鯨類保護活動の成果、実際にイルカを解放した事例を紹介します。

第七部 イルカ・クジラ解放

最後に、イルカ・クジラ解放活動を行うにあたって必要となるイルカ・クジラ産業や消費者の将来予測と、活動の実践方法、動物解放団体リブの方針を述べます。活動へのヒントとして活用いただければ幸いです。

4 イルカ・クジラと日本人

日本人の幻想

日本人は自らの姿を知りません。多くの日本人は、自分がイルカやクジラに優しく、親切な人だというセルフイメージ、幻想を抱いています。

現実の日本人

しかし、現実の日本人は、世界で最も鯨類を殺し、食べ、捕獲し、水族館に監禁し、世界に売り飛ばしています。日本は鯨類にとって世界で最も危険な場所なのです。
また、日本は世界で最も水族館が多い国。日本の水族館には合計500人以上のイルカが監禁されています。イルカたちは精神的肉体的苦痛に苦しんでいます。しかし日本人は、その苦しみに気づかず、ショーを見、イルカに触れることが、イルカ好きの証明であるかのように思い込んでいます。
なぜそうなってしまうのでしょうか。もちろん、イルカ・クジラ産業のプロパガンダもあります。しかし根本的な原因は、無意識的にイルカやクジラは尊厳や権利の対象ではなく、人間が好きにしても良い存在だと考えているからです。

日本人はドームに入れられています。ドームは、イルカ・クジラ産業とマスコミが作ったものです。ドームの内側には鏡が貼っており、イルカ・クジラ産業が見せたい幻想、自分たちが見たい姿が見えます。しかし、ドームの外から見ると透明になっており、私たち日本人が何をしているのか一目瞭然です。
ドームの中から見ると、水族館やイルカ漁・捕鯨は、素晴らしい事に思えます。水族館は、イルカたちと会い、触れ合い、絆を繋げる場所。イルカ漁・捕鯨は、日本の伝統文化であり守るべき遺産、イルカ漁・捕鯨を支持することは愛国的態度であるかのように見えます。
しかし、ドームの外から見ると、日本人は、世界で最も鯨類を捕獲し、殺害し、食べ、売り、監禁している、世界で最も鯨類に冷酷で残忍な人々です。

日本人が握るイルカ・クジラの未来

日本人が現実を知ることで、世界の鯨類の運命が変わります。日本人は鯨類に優しいと、いう幻想から、現実に目覚める必要があります。これまで日本人は、数え切れないほどの鯨類に痛みや悲しみを与えてきました。日本人には、自ら、鯨類を解放する責務があります。

無数にある動物利用問題の中で、鯨類利用問題は日本特有の問題です。経済的利益や国家的プライドが複雑に絡み合い、分断と対立を生んでいます。しかしそのような人間の勝手なストーリーの陰で、ただただ犠牲になっているのが鯨類です。鯨類利用問題は海外の活動家や国際機関ではなく、鯨類を利用し破壊してきた日本人自身が、反省し、身を正し、解決する問題です。

本書を読んで、心ある日本人がイルカ・クジラ解放へと一歩を踏み出すことを期待しています。多様性のある人々が、多様性のあるイルカ・クジラ解放活動家となり、多様性のある活動を展開することによって、イルカ・クジラ解放の実現を早めることができるのです。

日本人である地球人

私は、日本を愛する、地球人です。
私は、動物と人類が共存している地球に生きたいと思っています。そこでは動物たちは解放され、自然の中で自由に生き、愛し合い、子どもを育てています。人類は動物たちをやさしく見守っています。平和で穏やかな地球。
そのような地球を実現するために、動物の尊厳と自由を守る日本にしたい。イルカ漁や捕鯨は、日本人の歴史や文化、倫理や権利を象徴するテーマ。イルカ利用問題の解決、イルカ解放は日本にとって、日本人にとって重要な転換点になるでしょう。

目黒峰人

≫ 第一部 第一章 神話〜現代 へ


『イルカ・クジラ解放』

≫ もくじ
≫ 参考文献


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連載『 イルカ・クジラ解放 』

連載『イルカ・クジラ解放』 表紙

『 イルカ・クジラ解放 』とは

連載の目的は、 イルカとクジラの解放 。
連載の役割は、 活動家のためのイルカ・クジラ解放 活動の基盤構築です。

このページは、『 イルカ・クジラ解放 』の目次です。
以下のリンクから、各記事に飛べます。
連載が進むごとに目次を追加していきます。
最初から読み進めても良いですし、気になるところから読んでも構いません。
イルカ・クジラ解放活動のため、お役立ていただければ幸いです。

目黒峰人

『 イルカ・クジラ解放 』の構造

『イルカ・クジラ解放』の構造

『 イルカ・クジラ解放 』目次

はじめに

第一部 イルカ・クジラ

第一章 神話〜現代

第一説 神話
 第一項 ギリシャ神話
 第二項 イルカと日本神話
 第三項 尊重と殺害、二つの文化
第二節 壁画
 第一項 紀元前(BCE)
 第二項 紀元後(CE)
第三節 現代

第二章 奇跡の存在

第一節 イルカ
第二節 コミュニケーション
 第一項 人間とのコミュニケーション
 第二項 他の動物とのコミュニケーション
第三節 イルカとの共存
 第一項 日本
 第二項 イルカと協力して漁を行う
第四節 人間を助けるイルカたち
 第一項 昔
 第二項 現在
 第三項 人間を助ける動物たち
 第四項 なぜ動物は人間を助けるのか、なぜ人間は動物を助けるのか

第三章 イルカ・クジラとは 1

第一節 鯨類(クジラ亜目)
 第一項 界門項目科属種(かいもんこうもくかぞくしゅ)
 第二項 呼称の整理
 第三項 進化
第二節 身体・知性・心
 第一項 身体
 第二項 知性
 第三項 心
第三節 鯨類共通
 第一項 社会生活
 第二項 行動
 第三項 イルカの攻撃性
 第四項 地球環境を改善するクジラたち

イルカ・クジラとは 2

第四節 ヒゲクジラ
 第一項 生態
 第二項 有名なヒゲクジラ
第五節 ハクジラ
 第一項 生態
 第二項 有名なイルカ

イルカ・クジラとは 3

第六節 イルカ・クジラ種ごとの暮らし・生態
 第一項 クジラ[母船式捕鯨捕獲対象種]
  第一目 ミンククジラ
  第二目 ニタリクジラ
  第三目 イワシクジラ
 第二項 クジラ[基地式捕鯨捕獲対象種]
  第一目 ツチクジラ

イルカ・クジラとは 4

 第三項 イルカ[イルカ突き棒漁捕獲対象種]
  第一目 イシイルカ・リクゼンイルカ
 第四項 イルカ[イルカ追い込み漁捕獲対象種]
  第一目 カマイルカ
  第二目 スジイルカ
  第三目 マダライルカ
  第四目 シワハイルカ
  第五目 バンドウイルカ
  第六目 カズハゴンドウ
  第七目 ハナゴンドウ
  第八目 オキゴンドウ
  第九目 コビレゴンドウ(マゴンドウ・タッパナガ)

イルカ・クジラとは 5

 第五項 イルカ(定住型)
  第一目 ミナミハンドウイルカ
  第二目 スナメリ
 第六項 クジラ(回遊型)
  第一目 ザトウクジラ

イルカ・クジラとは 6


 第七項 シャチ(接束型)

第二部 人類

第三部 捕鯨・イルカ漁

第四部 水族館

第五部 イルカ・クジラ産業

第六部 活動分析

第七部 実践

《参考文献》

イルカの攻撃性|動物解放団体リブ

イルカの攻撃性

(執筆中の電子書籍『イルカ解放』から抜粋:第一部 第三章 第三項「イルカの攻撃性」)

【子殺し】

バンドウイルカの若い男性は、同じバンドウイルカの子供を殺すことが知られています。
バンドウイルカの歯型がついた、死んだ赤ちゃんイルカの漂着も多数記録されています。

子殺しは、ライオンやチンパンジーにも見られる行動。
ライオンの女性は、子供を殺されると、次の子供を作るために発情します。
バンドウイルカも同様の行動を取っているのではないかと推察されています。

イルカが子イルカを殺そうとする

【ネズミイルカの殺害】

イルカは、ネズミイルカを弄び、殺します。
これは例外的なことではなく、イルカがネズミイルカを殺害している数多くの報告例があります。
1時間以上も死体を弄んでいる姿も報告されています。
殺しているのは、一人で生きている男性のイルカのようです。

このような行動を取る理由は、間違った子殺し(ネズミイルカをバンドウイルカの子供と間違って子殺ししている)、遊び、性的欲求不満などと推察されています。

ネズミイルカを殺すイルカ

【サメを殺す】

サメはイルカを恐れています。
イルカは自己防衛や子供を守るために、サメを殺すからです。
サメは単独で生きていますが、イルカはポッドで生きています。
またサメよりもイルカの方が泳ぎが早いため、戦いはイルカに有利です。

キューバの東にある、タークス・カイコス諸島には、JOJOというイルカがいます。
JOJOは男性のイルカで、自ら人間とミュニケーションを取りに来ることで知られ、タークス カイコス諸島政府に国宝に指定されています。
JOJOはディーン・バーナル氏と特に強い関係を築いています。
バーナル氏とJOJOの物語は、様々な映画などの作品となっています。
JOJOは、バーナル氏や人間をサメから守りますが、そのサメは砂に押し付け窒息させて殺します。
JOJOがサメを殺しすぎるため、バーナル氏はJOJOからサメを守らなくてはないほどです。

https://www.instagram.com/direct/inbox/:JOJOのインスタグラム]

人間を守るためにサメを殺すJOJO

【フグドラッグ】

イルカは時にフグを咥えて遊ぶことがあります。
これはフグが出す毒(テトロドキシン)によって酩酊するためと言われています。
お酒のようなものとして楽しんでいるのかもしれません。
子供のイルカが人間にプレゼントとしてフグを持ってきてくれたこともあるそうです。

フグ毒で酩酊するバンドウイルカ

【人間への攻撃】

イルカが人間を攻撃した例も報告されています。ここに挙げている事例はすべてバンドウイルカです。

[野生下]

2013年、アイルランド、ドーリンで、ダスティと名付けられ、人間と一緒に泳いでいたイルカが突然攻撃的になり、人間の女性を攻撃しました。女性は、脊椎を6つ、肋骨を3本折り、肺に損傷を負いました。ダスティは複数の人間を攻撃しています。

ダスティが女性を攻撃する
ダスティが男性を攻撃する。

[水族館]

2012年 アメリカ
オーランドのシーワールドでイルカが、8 才の女の子を襲い、腕に噛み付き、水の中に引きずり込みそうになりました。
2016年 アメリカ
マイアミのイルカ娯楽利用施設で、イルカが男性に突進し、尾びれで叩きつけました。

客を攻撃するバンドウイルカ


2019年 メキシコ
カンクンのイルカ娯楽施設で、2人のイルカが10歳の女の子に体当たりし、噛みつき、怪我を負わせました。

イルカを守る

しかし、攻撃的な側面があるからといって、捕獲、監禁、殺害して良いとはなりません。

客観的に見れば、我々人類こそが、他種動物はもちろん同種でさえも、最も攻撃・殺害している動物です。

イルカやクジラは、人間と同じ、動物です。

ストレスを感じるときもあれば、怒るときもあります。
好きな人間もいれば、嫌いな人間もいます。
自分の子供を守るときや、性的興奮状態にあるときは攻撃的になりますし、
自分の優位を保つために仲間をいじめたりもします。

人間と同じように個性があり、優しいイルカもいれば、攻撃的なイルカもいます。

イルカなど野生動物を害獣として攻撃・殺害しようとするのは、人間自身の無知からくる恐怖や、経済的損失を、相手の存在そのものを殺害・排除することで解決しようとする短絡的な思考・行動です。
水族館などイルカ娯楽利用施設が、イルカを捕獲、監禁、利用し、イルカショーをさせることは、動物たちの権利に対する冒涜、動物の領域への侵犯です。

動物と人間の関係は、人間が大人になる、つまり動物のことを学び、適切な距離を人間側が保ち、保護し、責任を持つべきであると考えます。

攻撃され、あるいは損害を受けた場合、我々人類がが無知であったと自覚・反省し、評価・改善することによって、真の共生を実現することができます。

人類の知性や、客観的視点、倫理観、科学、技術を駆使し、動物と適切な距離を保つ術を開発し、動物の自由を優先することが、動物と私たち人類の未来の在り方です。


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IMFが行うクジラ保護政策|動物解放団体リブ

IMFが行うクジラ保護政策

IMFが発表したレポート
「自然界が示す気候変動の解決法 クジラ保護政策が温室効果ガスと地球温暖化の抑制につながる可能性。」
https://www.imf.org/external/japanese/pubs/ft/fandd/2019/12/pdf/Chami.pdf
の要点をまとめます。

IMF「自然界が示す気候変動の解決法 クジラ保護政策が温室効果ガスと地球温暖化の抑制につながる可能性。」より

中でも印象的だったのは、
「クジラは人間の道具ではない。この巨大な生き物はその存在自体に価値があり、生きる権利を持っている。」
との記述。

「クジラ保護のために各国がとるべき行動をアドバイスし、監視し、協調させるのに最適な立場にあるのは国際金融機関だ。」
という文章も印象的でした。

本レポートを発表したIMF(国際通貨基金)とは、通貨と為替の安定を図る国際機関。
一方、日本の水産庁は、「クジラの増加は環境を破壊し捕鯨が環境保護につながる」としており、主張は真っ向から対立しています。

レポートのデータから計算すると、捕鯨業者がクジラを1頭殺すごとに、(私たち日本人も含めた)人類に2億1877万円の損害を与えていると試算されます。

要点を4つにまとめ、最後に捕鯨国日本に住む日本人としての所感をまとめています。

【もくじ 】

Ⅰ クジラの移動が地球環境を改善する。
  ホエール・ポンプ
  ホエール・コンベヤベルト
Ⅱ クジラの体が炭素を蓄積する
Ⅲ クジラはコモンズ
Ⅳ 実施方法
《所感》
《参考》

【本文】


Ⅰ クジラの移動が地球環境を改善する。

クジラが移動し、海水を攪拌、排泄することによって、植物プランクトンを何倍にも増加させ、環境を改善させる。
 * 植物プランクトンとは
  大気中の酸素の50%を生み出す。
  地球上で発生する二酸化炭素の40%を回収する(アマゾンの熱帯雨林4つ分)。
  植物プランクトンの生産性が1%増加れば、20億本もの成木が出現するのに等しい。
  植物プランクトンの成長に必要な栄養素、窒素や鉄分などが、クジラの排泄物に含まれている。

[ホエール・ポンプ]
 クジラが、深く潜り再び海面に上昇するという縦方向の移動をすることによって、層になっている海水を縦方向にかき混ぜミネラルや微生物を循環させ、海面で排泄することにより、植物プランクトンや魚などを増加させ、地球環境を改善する。

[ホエール・コンベヤベルト]
 クジラが、冷たい海域と温かい海域を回遊するという水平方向の移動をするによって、栄養豊富な北極や南極付近からミネラルや微生物などを、栄養が乏しい赤道方向の海域に循環させ、またその間排泄することにより、植物プランクトンや魚などを増加させ、地球環境を改善する。

IMF「自然界が示す気候変動の解決法 クジラ保護政策が温室効果ガスと地球温暖化の抑制につながる可能性。」より

Ⅱ クジラの体が炭素を蓄積する


クジラのバイオマス炭素(生物が貯蔵する炭素。CO2を貯めておく)は驚異的。大型クジラは1人あたり平均33トンのCO2を数百年にわたって貯蔵する(木1500本分)。
 * 現在のクジラの数は、商業捕鯨以前の1/4。
  シロナガスクジラなどは、商業捕鯨以前の3%。 

Ⅲ クジラはコモンズ


クジラは、現在130万頭。
捕鯨開始以前は、400〜500万頭。
クジラの生息数が捕鯨開始以前の水準に回復した場合、年間17億トンのCO2を吸収。
世界のCO2総排出量(335億トン)の、5%を吸収する。
(日本はCO2総排出量の3.2%を排出している。生息数の回復は日本の総排出量を吸収する)

IMF「自然界が示す気候変動の解決法 クジラ保護政策が温室効果ガスと地球温暖化の抑制につながる可能性。」より

Ⅳ 実施方法

①クジラの生息数増の弊害を取り除く
「私たち人間は、ただクジラが生きられる環境をつくるだけで良い。」
クジラの脅威:捕鯨、船との衝突、漁網、プラスチックゴミ、海中騒音

クジラの金銭的価値
 大型クジラが生み出す平均価値は控えめに見ても200万ドル=2億1877万円
 現在生息する大型クジラ全体では優に1兆ドル=109兆3860億円を超える。
 (1$=¥109.39)

クジラの脅威となっている国・企業・個人、言い換えればクジラの殺害によって利益を得ている国・企業・個人に対しては補償を行う仕組みを作る。

様々に提案されている気候危機対策は有効性が実証されておらず、コストが高い。それに比べクジラ保護は効果があり、経済的で、資金確保モデルがある。

クジラの生息数回復を促すためにREDDと同じような金融メカニズムを構築する。

「クジラ保護のために各国がとるべき行動をアドバイスし、監視し、協調させるのに最適な立場にあるのは国際金融機関(GEF、IMF、世界銀行)」

「クジラ保護にかかわる経済的要素を調整することは、国際社会の気候問題対策にとって最優先事項となるべきだ。」

②マインドセットを変える
「クジラは人間の道具ではない。この巨大な生き物はその存在自体に価値があり、生きる権利を持っている。」

《所感》

クジラをコモンズとみた場合、クジラは「人類のコモンズ」です。

しかし日本では、水産庁や一部捕鯨利権者が、
「少人数の私的な利益」のために「人類のコモンズ」を破壊
し続けています。
捕鯨業者がクジラ1頭を捕鯨するごとに、私たち日本人も含めた人類に、2億1877万円の損害を与えています。

日本人の一部は、水産庁等のプロパガンダによって捕鯨推進は愛国的で倫理的な態度だと、いわば洗脳されています。
科学的国際的観点から見ると、捕鯨推進は、反クジラ保護です。
日本が存続できるのは地球があるから、人類のコモンズは一部利権者によって、搾取して良いものではないと認識を改め、自ら襟を正す必要があります。

私たち人類は謙虚にならなければなりません。
本レポートでは、クジラが地球や他生物に果たす役割を明らかにしました。
では、人類は、地球や他生物に対してどんな役割を果たしてきたのでしょう。
私たち人類の食欲、金銭欲は、地球や他生物に暴力と破壊の限りを尽くしてきました。
地球や他生物たちの最大の脅威は、我々人類であるという現実を受け止め、改める必要があります。

より良い地球、社会、生活は、
個人的には、動物を搾取しない生活を実践するヴィーガニズムを選択し、ヴィーガンになること
社会的には、動物までを権利の対象としたアニマリズムを選択し、アニマリズムに基づいた社会を作ること
で実現できます。

私たちは変わることができます。


《参考》

REDD(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減プロジェクト)
 炭素を吸収する生態系の維持を資金的に支える取り組み
 https://www.env.go.jp/nature/shinrin/fpp/maintenance/new/redd.html

TED:アーシャ・デ・ボス: なぜ鯨の糞が大切なのか
 https://youtu.be/sW9sr2_Z5kk

東北ツアーレポ:野ざらしにされたクジラの骨/ Tohoku Survey Report: Whale Bone|動物解放団体リブ

東北ツアーレポ:野ざらしにされたクジラの骨

日本の小型捕鯨を行う会社の一つ「外房捕鯨」の宮城県 鮎川出張所。

クジラの骨が野ざらしにされていました。
ツチクジラかミンククジラだと思われます。

歌を繋いだり、知恵を繋いだり、他種の子どもを育ててあげるなど、文化的生活を送るクジラたち。
反クジラ保護(捕鯨推進)の人々は、人類の文化の文化を守ることを旗印に、クジラたちの文化を破壊しています。

人間至上主義(ヒューマニズム)から、すべての動物の自由と尊厳を保障するアニマリズムへ。


[Tohoku Survey Report: Whale Bone]


Ayukawa branch office in Miyagi prefecture of “Sotobo Whaling”, one of the small whaling companies in Japan.

The bones of the whale were left untouched.
It seems to be a Baird’s Beaked Whale or a Minke whale.

Whales lead a cultural life by connecting songs, connecting wisdom, and raising children of other species.
Anti-whale protection people are destroying the culture of whales in order to protect the culture of human culture.

From humanism to animalism that guarantees the freedom and dignity of all animals.


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