あなたは「動物利用問題」という言葉を聞いたことはありますか?
「動物利用問題」とは、人類の動物利用によって生じる問題のことです。(*目黒による造語)
動物利用問題は、「動物への被害」と「人類への被害」に分けられます。
人類による、動物の利用は巨大です。毎年、陸棲動物800億頭、水棲動物1兆〜3兆頭もの動物を利用し、殺害していると推定されています。
動物利用問題はその巨大さにも関わらず、むしろ巨大すぎるからなのか、その全体像や深刻さは認識されていません。動物利用問題は、社会に可視化し、共有し、取り組むべき社会課題です。
この記事では動物利用問題について紹介します。
動物利用問題
動物利用問題は、大きく二つに分けられます。
一つは動物への被害、もう一つは人類への被害です。
動物への被害は大きく5分類
「動物への被害」は、人類の利用用途によって、大きく「食」「衣」「娯楽」「実験」「野生」の5つの分野に分けられます。
- 食 肉食、魚食、卵、牛乳など、あらゆる動物性食品の生産に伴う動物の被害
- 衣 皮革、毛皮等と、加工品である服、靴、小物など、動物性素材と商品の生産に伴う動物の被害
- 娯楽 動物園、水族館、ペット飼育、それら関連産業等、動物の娯楽利用に伴う動物の被害
- 実験 動物実験と関連産業による、動物の被害
- 野生 狩猟、漁業など野生動物の搾取に伴う動物の被害
動物利用による人類への被害も非常に大きい
「人類への被害」は、「健康」「社会」「倫理」「科学」「環境」の5つに分けられます。
- 健康 動物を食べること、殺すことによって生じる心身の健康被害
- 社会 動物を捕獲、増殖、育成、利用、殺害することによって成立している動物経済によって生じる問題です。(*動物経済とは、動物を利用することで成立している経済のこと。目黒の造語)
- 倫理 動物を搾取することによって生じる倫理的問題のことです。動物倫理ばかりではなく、差別や環境格差、経済格差など、人間間の倫理的問題も発生します。
- 環境 動物の利用によって生じる環境問題です。
それぞれの詳しい動物利用の現状と問題についてはこちらのページにまとめています。
ぜひ気になるものから見てみてください。
以上、動物利用問題の全体像でした。