動物園や水族館で、奇形の動物を見たことはありますか?
奇形だけに限らず、後天的な外見異常を抱える動物たちもいます。
動物園は、多くの人にとって野生動物を身近に感じる貴重な場所です。しかし、動物園に行く度に、私たちは無意識のうちに、動物たちの自由を奪い、かれらを苦しめる行為に加担してしまっています。
本記事では、動物園における奇形や外見異常について、日本の動物園・水族館ほぼすべて計283施設を現地調査して分かった事例を写真と共に紹介します。
ボコボコに膨れた鹿の角
写真は
・岩手サファリパーク(岩手県)
・東北サファリパーク(福島県)
・多摩動物公園(東京都)
で撮影したものです。これ以外の動物園でも同様の状況が見られました。
ご覧の通り、シカの角がボコボコと膨れていたり、角がおかしな方向に生えていたりなど、形状異常が見られます。
原因について様々な施設の飼育員の方に直接聞いたところ、誰もその正確な原因を知らないとのことでしたが、調査後の動物園の元飼育員の方からリブへの情報提供によると、ツノがボコボコに膨れ上がっているのは、去勢したためということでした。
トナカイの奇妙な角の生え方の原因は不明です。
奇形のトラ「ココア」
釧路市動物園の、奇形のトラ、ココアは軟骨形成不全症。
9才なのに、体は極端に小さく、弱々しいです。
動画の途中、となりの母親チョコに話しかけ、チョコが答えています。
檻で隔てられて、とても悲しくなりました。
チョコの大きさと比べるといかに小さいかがわかります。
10年前の2008年、母親である「チョコ」は3頭の子を産み、うち一人は死亡。
生き残ったココアとタイガは、軟骨形成不全症でした。
翌年、タイガは肉を喉に詰まらせ窒息死しました。
ココアは、
「皆さんに元気を与えている」そうです。
そして「命の大切さを教え」、「人々に勇気を与えている」そうです。
監禁して、子供を産ませ、2名殺して、残った子に元気を与えられている、と。
動物園水族館をはじめとする動物利用産業は自らの行為を美談に仕上げ、動物利用を肯定し、正当化するプロパガンダをあらゆる場面で行っています。これを私たちは「美談力」と呼んでいます。
この手法は日本全国非常に多くの動物園・水族館で行われています。
詳しくはこちらの書籍に書いています。
寄り目のホワイトタイガー
ホワイトタイガーは、もともと野生に住んでいる種ではなく、近親相姦で繁殖されています。
つまり、親子やきょうだい同士で近親相姦させたりなど、不自然な交配を重ねます。
その結果、生まれつき斜視や関節形成不全などの病気を抱えて生まれてくる可能性が高くなり、寿命も短くなる場合があります。
白い動物を珍しがったり、面白がったりする人間の身勝手な都合に巻き込まれた動物たちなのです。
ホワイトタイガーの異常行動:https://youtu.be/gCTppBurO2Y
毛が抜け、皮膚病を患ったサル
動物を監禁し、繁殖させるということは、当然血がどんどん濃くなっていくということです。
ほとんど知られていませんが、ニホンザルやアカゲザルの猿山は、近親相姦だらけです。
動物園の猿山は近親相姦で維持されていると言えます。
猿山では毛が抜けた猿や、皮膚疾患を持った猿がよく見られます。
これは必ずしも全てが先天的な異常とは言えず、後天的に精神的ストレスによる過剰な毛づくろい等の異常行動による結果である場合もあります。
いずれにせよ、動物をこのように閉じ込めること自体が否定されるべきしょう。
飼育員の方によると近親相姦と毛抜け・皮膚疾患の因果関係はないということでしたが、学術的な研究を根拠とする見解ではありません。
骨格異常・目が潰れている魚
水族館の魚たちは、骨格異常、皮膚病、目が潰れている魚が数多くいます。
動物たちのためにできること
動物園や水族館では、今この瞬間も、人知れず体や心に苦しみを抱えている動物がいます。これ以上動物を苦しませないためにあなたにできることがあります。
1.動物園・水族館に行かない
入園料を払うことで利益が生まれ、動物たちの監禁が続きます。観光やお出かけは、動物を搾取しない施設へ。遊園地や美術館など。
2.本や映像や模型で動物について学ぼう
観察したい場合は、動物の生息地に行き、動物に迷惑をかけないようにそっと観察する。もちろん採取はしない。
3.動物園や水族館に意見を伝える
特に子供たちの率直な声は、動物たちの力になります。
4.問題をさらに学ぶ
書籍「動物園水族館閉鎖」や、リブのウェブサイト「動物利用問題」では、動物利用の現状や問題を伝えています。
5.周りの人に広める
優しく冷静に事実を伝え、まだ問題を知らない人に知ってもらいましょう。また、リブで作成したリーフレットもご活用ください。→リーフレット無償提供中
6.ヴィーガンになる
ヴィーガンになれば、動物園水族館で苦しんでいる動物ばかりではなく、家畜動物や野生動物など、可能な限り動物を苦しめないライフスタイルを送ることができます。
7.動物を解放する活動を支援する
私達は、動物利用問題を見える化し、動物を利用しない社会を推進する為の様々な活動をしています。あなたのご支援が動物を救う力になります。