※この記事では、他者にヴィーガニズムを伝える方法ではなく、自分が、まずは既存のコミュニティ内でヴィーガンとして心地よく過ごせるための工夫を紹介します。
ヴィーガンになった後は、会社や学校、友人付き合いの中で、どうやって周りの人と心地よいコミュニケーションを取りながらヴィーガン生活を送ったらいいのか迷ったりすることもありますよね。
そんな方に向けて、今回は、周りの人と穏やかに付き合うための情報にフォーカスして、記事をまとめました。
ぜひ参考にしていただき、ヴィーガンになった後でも自分の気持ちを大切にしつつ、人と繋がっていただけるととても嬉しいです。
こんな経験、あなたもありますか?【ヴィーガンあるある】
- ヴィーガンになったということ、何をどこまで友達に話せばいいのかな?
- 家族との食事、なんて伝えようかな。
- 会社の人たちともっと仲良くなりたいけど、食事だと気を使わせてしまうかな?
- 同僚からランチに誘われたときにどうしたらいいか迷う
- デートで動物園や水族館に行こうと誘われたとき、どう伝えよう?
- みんなとの打ち上げ、楽しみたいけど、焼肉屋さんか、、、
- 自分がヴィーガンだということを伝えていなかった友達から、動物実験をしているコスメをもらってしまった
周りの人たちとの関係性に関して、特にヴィーガンになったばかりの頃は、きっと沢山迷ったり、悩んだりしますよね。
人それぞれの性格や、周りの人たちの性格は多様なので、それによって悩みの種類はきっと変わってきます。
次のパートからは、リブのスタッフや、周りのヴィーガンの仲間が実際に経験した失敗談と成功談、コツを紹介していきます!
【失敗談】ヴィーガン以外の人とのコミュニケーション失敗談
動物性のお菓子のプレゼント
私がヴィーガンになりたてだった時、ヴィーガンであることをまだ伝えていなかったバイト先の先輩が、牛乳を使っている飴をくれようとしてくれました。
その時は、バイト中だったのもあり、とっさに「ありがとうございます」と言って受け取ってしまいました。
後から、「もらっちゃった、、、」と、少し後悔。
次回は、「ありがとうございます。でも、私、動物性の物は食べない生活をしているんです。お気持ちだけ、頂きます!」
と伝えたいと思いました!
友達と縁が切れた
これは、私がヴィーガンになりたての頃。
友達と話していた時に、動物の気持ちを分かってほしくて、しつこく相手を責めてしまったことがあります。
様々な事を一方的に話してしまったことで、相手にしたら「なんで責められるの?」っと嫌な気分になったと思います。
結果として、お互いがイライラして、生産性のない時間になっただけでなく、そこからその友達とはあまり会わなくなってしまいました。
ヴィーガンになりたてだからしょうがなかったかもしれませんが、伝え方はもっと良いものがあったと思います。
親に分かってもらえなかった
私が最初に動物の問題を知ったのは、中学生の時でした。
たまたま屠殺場の写真をインターネットで見て、「肉を食べるのをやめる」とすぐに親に伝えました。
親は、それだと栄養が取れない!と猛反対。
しかし、当時の私は「ヴィーガン」という言葉を知らず、同じような人がいるとも知らず、栄養についての知識もなかったため、上手く説明することもできず。
中学生で、料理を毎日自分で作るのも上手くできず、結局、自分が望む生活はできませんでした。
そのあと時間が経ち、大学生になってヴィーガンを知ったので、今はヴィーガンとして生活をしています。
【成功談】ヴィーガン以外の人とのコミュニケーション成功談
小さな行動ですが、実際に取り組んで成功したことをお伝えいたします。
まわりに理解してもらい、共感してもらえたらとても嬉しいですよね。
ぜひ参考にしながら、お伝えしていただければと思います。
職場の同期や先輩には順を追って説明
自分が動物性のものを食べられないということだけは、会社の人に最初から伝えるようにしました。
ただ、ヴィーガニズムや動物利用問題については、聞かれたら答えるだけにするということを徹底し、自分が話すよりも、みんなの話を積極的に聞くように心がけていました。
そうすると、少しずつ会社の人から「なんでヴィーガンなの?」とか、「牛ってただ牛乳をもらっただけだから大丈夫なのかな、と思ったんだけど違うのかな?」など、質問をしてくれるようになったのです。
主語を自分にして、簡潔に答えていると、「ヴィーガン料理作ってみたよ!」と写真を送ってくれたり、「ヴィーガンスニーカーを買ってみたよ」などと教えてくれるように。
ランチに行くときも、私でも知らないヴィーガンオプションがあるレストランを探してくれて「ここにしよう!」と言ってくれたのには感動しました。
そこからリブのリーフレットを渡したりして、さらに深い問題について話すことができるようになりました。
バイト先のメニューにも貢献
私が働く飲食店で、ヴィーガンになったと公表しました。
すると、普段の賄いや忘年会などでも専用の食事を用意してくれるようになりました。
これからヴィーガンが広がっていくと考えると、お店側が選べるメニューを準備してくれるようになったら、ヴィーガンの方が入れるお店が増えてすごく嬉しいですね。
料理を提供する側が、ヴィーガン市場を理解してくれるのは一番貢献できるのではないでしょうか。
職場が、少しでも動物に優しい、ヴィーガンフレンドリーな場所になってもらえるように、私にできることをこれからもしていきたいと思います。
高校からの仲のいい友達への伝え方
私は、高校の頃に凄く仲良くしていた3人グループがいます。
そのあと数年して私がヴィーガンになったばかりの時は、相手の準備ができていないのに、動物のことを一方的に話してしまって、後悔したことがあります。
でも、それから2年くらいして、久しぶりに3人で会うことになりました。
レストランん選びを迷ったのですが、勇気を出してヴィーガンオプションがあるお店を選び、
「もしよかったらここでもいい?」「ここ、結構美味しいんだよ!」
と伝えてみました。
当日は、動物のことではなく、二人の近況や、仕事の調子について、趣味についてなど、積もる話をしていこうと思って楽しんでいたら、二人の方からヴィーガンのことや、活動について聞いてくれました。
自分が伝えたいことをいきなりマシンガントークのように伝えると相手も戸惑うと思いますが、自分がまずは相手の話を聞いていくという姿勢が、結果的に相手が自分事を聞いてくれやすくなるんだな、と実感した経験でした。
子どもの林間学校、合宿
お子様がいらっしゃるヴィーガンの方は、学校側の協力が必要ですよね。
特に、外泊が含まれる修学旅行や林間学校、合宿などはなかなか難しいと思います。
私の場合は、事前に学校に問い合わせて、宿泊先に食べられるものを送って子どもが食べれるメニューを食堂の方がくれました。
意思表示をすることで、周りが協力してくれる事もあるので、やはり伝えることは大切だと感じた出来事です。
親友だからこその配慮に感動
私はSNSで、ヴィーガンについての発信をしていました。
それで友人が私がヴィーガンであることを知ってくれていました。ある日、友人の結婚式に参列することになった時、食べられないものを聞いてくれて食事を配慮してくれようとしてくれました。
アレルギーと同じように、ヴィーガンである自分にも対応してくれる友人の配慮にとても感動しました。
思い出に残る出来事で、考えてくれた友人は今でもよき理解者になってくれています!
直接一対一で自分がヴィーガンであることを伝えるのが難しかったら、SNSで自分のヴィーガンとしてのライフスタイルを発信するだけでも意味があると思います!
意識するといいコツ5つ
- 主語を”わたし”にする
- 簡潔に話す。話したいことの3割にとどめる
- 傾聴する
- 相手との共通点を探す
- 相手の反応に共感を示す
1.主語を”わたし”にする
ヴィーガンとしての選択や感じることを伝える際、「あなたは~」や「日本人は~」「普通の人は~」という言葉を使っていませんか?
もちろん、場合によってはそれもいいと思います。ただ、場合によっては、これらの主語を使うことで、相手は自分が責められているように感じることがあります。
その代わりに、「わたしは~」という主語を使うことで、自分の経験や感じたことを、あくまで自分の話だ、という感覚で伝えることができます。
これにより、相手に押し付けがましさを感じさせず、自分の立場や考えを、理解してもらいやすくなります。
2.簡潔に伝える
自分が情熱や想いを持っているテーマについて話すと、つい多くを伝えたくなりますよね。
しかし、自分の全く知らない分野について、一度に沢山の情報を渡されても、なかなか処理ができませんし、こちらのペースを無視して情報を提供されると、相手に苛立ちさえ覚える可能性があります。
相手を圧倒させないためにも、ポイントを絞って簡潔に伝えることが大切です。
話したいことの3割程度にとどめるくらいで話すと、相手にしたらちょうどいい情報量かも。
自分が話したいことを話したいだけ話すのではなく、相手の反応を見ながら進めると、スムーズなコミュニケーションが期待できます。
もし、もっと何かを伝えたい場合は、その場で伝えるのを少しだけ我慢して、「興味があったらよかったらこれあげるから見てみてね!」などと伝えて、リブのリーフレットを手渡したり、後でメッセージでおすすめのウェブサイトのリンクやSNSの投稿などをシェアするというのもおすすめです!
3.傾聴する
自分の考えを伝えるだけでなく、相手が好きなことや話したさそうなことを聞く、というのはとても大切です。
きっとみなさん、話したいことがあるはずです。
そこに、心から関心を持って相手の話を聞いていると、自然な流れであなたの事について聞いてくれることが多くなるはずよ。
4.相手との共通点を探す
あなたと相手の違いにフォーカスするよりも、あなたと相手の共通点に目を向けることで、相手の警戒心を解くことができるかもしれません。
例えば、「私はヴィーガンなの。」と伝える代わりに、
「私は、今はヴィーガンだよ。でも、それまでの20年間はあなたと同じようにヴィーガンじゃなかったんだけど、きっかけがあったの。」
と話し始めることができるかもしれません。
5.相手の反応に共感を示す
相手が驚いたり、疑問に思ったりした際、その感情や反応に共感を示すことで、相手の気持ちを尊重する姿勢を相手にも伝えることができます。
例えば、相手に
「ヴィーガンということは、肉も魚も卵も乳製品も食べないの?」「私なら絶対無理だ!」
と言われた場合、
「そう思うよね。私も最初はそう思ってたからすごく分かるよ。」
と共感を示すことができます。
これにより、相手は自分の意見や疑問を受け入れられていると感じることができ、会話がスムーズに進むことが期待できます。
このようなアプローチは、相手の疑問や懸念に寄り添いながら、ヴィーガンとしての生活の背景を自然に伝える手助けとなるでしょう。
まとめ
この記事では、ヴィーガンになった後の人間関係のコツや、実際の失敗談・成功談を紹介しました。
ヴィーガンになる人は年々増えてきており、プラントベースのお店や動物達の置かれている現状を発信する人も多くなったように感じます。
しかし、まだまだヴィーガンは少数派なので、理解をしてもらうのに悩むこともありますよね。
何を隠そう、以前の私もそうでした。
しかし、現在は自信をもって周りの人に伝えることができるようになりました。そして、周りの人と心地よい関係を築きながら、自分の生活をすることができています。普段の社会生活でのストレスが少ないので、活動もパワフルにできています。
この記事が、あなたの役に立てたら嬉しいです。
そして、もしあなたの周りに、周りからの理解が得られずにストレスを抱えている人がいれば、ぜひこの記事をシェアしてあげてくださいね。