食に使われている動物

ウシの基礎知識

  • 2021/05/05
  • 2023/06/19

界門項目科属種

ウシは鯨偶蹄目(ぐうていもく)。
蹄(ひづめ)が、偶数の動物です。
ウシの蹄は、人間で言うところの中指と薬指に当たります。

鯨偶蹄目の動物
 ウシ科: ウシ、ヤギ、ヒツジ
 ラクダ科 : ラクダ、リャマ
 イノシシ科 : ブタ、イノシシ
 シカ科 :シカ、 トナカイ
 キリン科 : キリン、オカピ
 カバ科 : カバ、コビトカバ
 クジラ亜目:ヒゲクジラ、ハクジラ
 等

反芻する種が多く、ウシやクジラは4つの胃を持っています。

現存しているウシはすべて、オーロックスを家畜化したものです。
ウシは用途(搾取目的)によって品種改変されてきました。

ライフサイクル

[通常]

繁殖期 無し(周年繁殖動物)
妊娠期間 10ヶ月間
0歳  誕生
 0歳11ヶ月 性成熟(ホルスタイン女性)
 1ヶ月 授精可能(ホルスタイン女性)
 1歳3ヶ月 性成熟(ホルスタイン男性)
20歳 寿命

[乳牛(女の子)]

1歳1ヶ月、人間の手によってレイプ(人工受精)されます。
10ヶ月の妊娠期間の後、1週間で子供を取り上げられます。

子供のための乳は人間に取られ、1ヶ月半後には再びレイプされ妊娠させられます。
子供を3人か4人産み乳が出なくなったら、殺害されます。

[乳牛(男の子)]

乳牛から生まれる子供の半分は、男の子
男の子は乳が出ないので、殺害され遺体を食べられます。
早ければ1歳4ヶ月ほどで殺されます。

* 一部、精子採取用に種雄牛とされ生き残る子もいますが、ほとんどの場合同様に殺害されます。

[肉牛(女の子)]

運命は2つです。
・太らされ殺され、食べられる。
・繁殖農家で、女性としての機能を搾取され続ける。

繁殖農家では、
1歳2ヶ月になると人間にレイプされ、
2歳で初めての子供を生まされます。

生涯生まされる子供の数は、7〜10人
女の子も子供も、全員殺害されます。

  • 牛は一産一人だが、最近は受精卵クローン技術を使多頭で産ませている場合もある。

[肉牛(男の子)]

ウシの誕生から殺害までの過程は、3種の業者が分担します。
繁殖農家(母牛をレイプ (人工授精)し、子どもを産ませ、取り上げる)
肥育農家(ウシを太らせる)(*繁殖肥育一貫経営もある)
屠殺業者(ウシを殺す)

牛の男の子はたった2歳6ヶ月ほどで殺されます

【仔牛肉用 子牛】

仔牛肉はヴィールと呼ばれ、高級な食材として遺体を食べられます。

ヌレ子ヴィール』(乳飲み仔牛肉)とは、生まれて数日〜10日の子どもを殺害した遺体。
ホワイトヴィール』(哺育仔牛肉)とは、生まれて8ヶ月以下の子どもを殺害した遺体。
ロゼヴィール』とは、生まれて8〜12ヶ月以下の子どもを殺害した遺体。

主に、乳が盗れない乳牛の男の子が、仔牛肉用として殺されます。
子牛は、筋肉が発達しないように狭いクレートに押し込まれ、身動きができないようにされます。
鉄分を制限され、常時貧血状態となり、子牛によっては目が見えなくなる子もいます。
関節がダメージを受け、歩けなくなる子もいます。
人間が食べるのを好む、柔らかい遺体を作るためです。

搾取方法

[食]

遺体(遺体加工食品)、子牛の遺体、内臓、脳みそ、目、舌、陰茎、睾丸、乳(チーズ バター等)、血液、脂肪、尻尾、ペットフード

[衣]

服、防寒着、靴、バッグ、財布、装飾品、家具(ソファ等)、敷物

[娯楽]

娯楽: 闘牛、牛いじめ、ロデオ、祭祀(生贄、牛の角突き、エンシエロ、ゲーイ ガウーリ等)、観光牧場、ふれあい体験、動物園
使役: 農耕、荷役、牛車
その他: 膠、石鹸、ロウソク、燃料、肥料、楽器、太鼓等、絵具、馬装具

[実験(薬)]

漢方薬(陰茎、睾丸、胆汁、胆石等)、牛肉湿布、牛乳パック

[野生]

絶滅(オーロックス)(原因は人間)


《参照》

偶蹄目, Wiki, https://ja.wikipedia.org/wiki/ウシ目
ウシ, Wiki, https://ja.wikipedia.org/wiki/ウシ
乳牛, Wiki, https://ja.wikipedia.org/wiki/乳牛
メグミルク 乳牛のライフサイクル, https://www.meg-snow.com/fun/academy/milk/cycle/
ホルスタイン種雄牛の性成熟期について, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrd1955/11/1/11_1_27/_pdf/-char/ja
和牛子牛を上手に育てるために, http://jlta.lin.gr.jp/report/detail/pdf/kokunai_h018-02.pdf
食肉の基礎知識 家畜の生産から食肉が出来るまで, http://kumamoto.lin.gr.jp/shokuniku/kisochisiki/kachiku_seisan/usi.html
乳牛は1頭いくらで買えますか?, https://rp.rakuno.ac.jp/archives/qalist/1023.html
牛肉の豆知識, http://www.hiiku.jp/knowledge.html
業務の解説・トピック, 農畜産業振興機構, https://www.alic.go.jp/consumer/foods/topixkoushi.html
肉用牛の生産サイクル, 畜産ZOO鑑, http://zookan.lin.gr.jp/kototen/nikuusi/n122_1.htm
広岡博之, 畜産システム論入門, https://ocw.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2021/04/2012_shigenseibutsukagakugairon-a_10.pdf
経産牛の再肥育を考える, https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_001353.html#title4
熟成肉に加工 販売価格アップ, 日経新聞, 2018-07-25, https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33356390U8A720C1L41000/
欧州の子牛肉生産と消費~フランスを中心に~:https://www.alic.go.jp/koho/mng01_000037.html
フランスの子牛肉の生産実態と市場:https://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/2014/jun/wrepo01.htm
子牛肉:https://ja.wikipedia.org/wiki/仔牛肉

この記事を書いたライター

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動物解放団体リブ編集部

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