リブについて

ビジョン
私たちが目指す世界。
それは、全ての動物が幸せに暮らし、共存している緑豊かで平和な地球。
動物たちは解放され、自然の中で自由に生き、愛し合い、子どもを育てています。
人類は動物たちをやさしく見守っています。
このような社会を実現するため、私たちは動物利用問題の解決に努めます。
リブの新たなスローガン
「知識と共感で動物解放を早める」
動物たちを利用することが当たり前の社会を、動物たちを包摂した社会に変えるには何が必要なのか。
その重要なポイントとなるのが「知識」と「共感」だと考えています。
例えば、ゾウはとても社会的な動物で、女性を中心とした家族で一緒に過ごします。とても発達したコミュニケーションを行い、10km離れた仲間と会話をすることもできます。そして、固く分厚く見える肌は、実は体のどこにハエが止まっているかが分かるほど繊細です。
一方、動物園のゾウはどのような状態なのでしょうか。
日本中に、体全体を左右に大きく揺らし続けるゾウや、体を前後に揺らして鼻を柱に繰り返しぶつけるゾウたちがいます。これは、楽しくてダンスをしているわけではなく、家族と引き離され見知らぬ狭い場所に閉じ込められることなどによる精神的異常が行動に現れたもの「異常行動」なのです。
また、例えば牛は、社交的な動物で、集団で生活をします。そして集団はそれぞれ独自の複雑な社会構造を持っています。
また、子どもを持つ母は母性本能が強いです。酪農業界では生まれたばかりの子どもはお母さんから引き離されることがしばしばありますが、その際にお母さんは子どもを求めてどこまでもトラックを追いかけたり、子どもを求めて何日も何週間も叫び続けたりすることもあります。
モノとして扱われる彼女たちは、このように子どもが生まれても引き離され、搾乳されるという経験を何度も繰り返し、人生を通して搾取されているのが現実です。
ここで挙げた例はほんの一部ですが、このような一つ一つの知識の積み重ねが、動物たちの苦しみを理解する鍵となるはずです。
しかし、知識の押し売りのようにしてしまうと、伝えられる側からすると受け入れられるものも受け入れられなくなることもあるかと思います。
だからこそ、ただ知識を並べたてるのではなく、丁寧な説明や、共感を呼び起こすような伝え方をすることが、少しでも多くの人に動物たちの苦しみを知ってもらうための伝える手段として大切だと考えています。
このような考えが根底にあり、リブは「知識と共感で動物解放を早める」というスローガンを設定しました。
全ての動物が幸せに暮らし、共存している緑豊かで平和な地球というビジョンに向かって、常にチーム全体で向上していくことで、一日でも早い動物解放の実現を目指していきます。
これまでの主な活動内容
リブは、日本の動物解放活動における重要課題を「動物利用の現状に関するデータ不足」と捉え、現場調査を活動の基盤に置いてきました。
中期計画の通り、娯楽分野→畜産分野→野生分野と優先順位をつけ、まずは娯楽分野の調査から取り掛かりました。
日本一周!動物園水族館調査

日本の動物園・水族館は、動物たちにとって良いところなのか悪いところなのか、様々な意見はあるものの、当初、日本全国の施設が実際にどのような状況なのかという網羅的な調査はありませんでした。
その課題を踏まえ、2018年から2019年、述べ9ヶ月に渡って、日本全国ほぼ全ての動物園と水族館、計283施設の調査プロジェクト「日本一周!動物園水族館調査」を行いました。
結果、全ての施設で動物たちが異常行動をしていることが確認されました。
書籍「動物園水族館閉鎖」出版

調査プロジェクト「日本一周!動物園水族館調査」で明らかになった日本全国の動物園や水族館の実態を綴った一冊。
99%以上の日本人が知らない、動物園や水族館の動物に起きている「異常行動」「精神疾患」「園内リサイクル」「イルカ漁とイルカショー」「動物園水族館の4つの役割の欺瞞」「プロパガンダの手法」など…
これまで語られてこなかった現実を体系的に整理し、具体的改善策・方向性を提示した、日本で初めての本になっています。
書籍「イルカ・クジラ解放」執筆

動物園水族館調査の中でイルカを取り扱ったリブは、水族館のイルカの出所かつ、日本特有の事象である「イルカ漁」に着目し、調査をしました。
世界では捕鯨禁止の動きが強まっている反面、日本では引き続き行われています。
日本のイルカ漁を止めることは世界のイルカ監禁を解決することに大きく繋がります。
イルカ漁によって起きる問題はもちろん、イルカ・クジラ産業や活動についてなど、網羅的に情報を掲載し、今後の活動家に必要であろうあらゆる情報を詰め込んだ書籍「イルカ・クジラ解放」を執筆しました。
「知識」と「共感」を軸にした動物利用問題に関する講演会

これまで全国各地で、動物利用問題、ヴィーガニズム、動物園水族館問題、活動論など、様々なテーマで講演をしてきました。
動物利用問題について、全く知らない方だけでなく、すでにヴィーガンの方からも「知らなかった」「勉強になりました」などのお声をいただいております。
学びのコミュニティ
動物利用問題を人類が解決すべき社会問題として捉えている人がまだまだ少ないのが現実。
そんな課題を解決するために、問題について気軽に学ぶことができるコミュニティづくりにも取り組んでいます。
具体的には、読書くらぶ、映画くらぶ、活動家のためのワークショップなどを行っています。
毎週行っている読書くらぶでは、参加者同士で感想や考えの共有をする時間を設けることで、一つの題材から複数の視点を得ることができたり、活動家にとっては毎週顔を合わせる仲間がいることで孤独感や燃え尽きの軽減の機能も果たしています。
公的教育機関では学ぶ機会がほとんどない動物利用問題を、誰もが気軽に学べるコミュニティづくりはこれからも発展させていく予定です。
私たちがこの活動を続ける理由
リブ設立者である目黒は、ある日映画「earthlings」を見て動物利用の実態を知り、ヴィーガンになりました。
その後、動物が置かれている現状、人類による動物利用の現状を知るにつけ、動物を助けるための活動が必要だと考えるようになり、実行に移します。
調査をしている中、
悲しい目、怯えている目、辛そうな目、
すでに死んでしまっていて、二度と光を取り戻すことのない目、
私たちは、たくさんの動物たちの目を見てきました。
動物たちにこんな悲しい目をさせてはいけないと心に誓い、活動を続けています。
そして、現在、動物利用に加担しない生活を選ぶ人が増えています。
私たちは、必ず動物を解放することができると考えています。
その動物解放をいかに早めるか、日々改善しながら活動をしています。
リブのシンボルと名前の由来

リブのシンボルは、逆三角形の形をしています。
これは、強者がピラミッド構造の頂点に立って弱者を搾取するのではなく、その上下をひっくり返して強者が一番下から弱者を支え、守る。
そんな社会を目指すという思いが込められています。
また、動物解放団体リブの「リブ」は、女性解放運動の「ウーマン・リブ」通称リブから借りました。
人類はこれまでの歴史を通して、弱者を守る方向に進んできました。女性解放の次は動物解放。次は動物の番だという意味を名前に込めています。
創設者・代表メッセージ
代表理事 清水碧

動物利用問題を初めて知ったのは大学3年生の頃でした。調べれば調べるほど、あらゆる社会問題の根源に動物利用が絡んでいる事を理解するようになりました。
その結果、動物解放活動に集中して自分の時間を投下すべきだと考え、動物解放団体リブのメンバーとして動物解放活動に取り組む決意をし、現在に至ります。
リブの目的は明確で、動物解放です。
本気で動物を解放を望む方、そしてあらゆる差別や抑圧を無くしたい方、リブの活動方針に共感してくださる方、
ぜひ、共に動物解放への道を歩んでくださると嬉しいです。
清水碧
年次報告・財務諸表
法人情報
名称:特定非営利活動法人動物解放団体リブ
目的:全ての動物が解放され、人間による抑圧や搾取のない社会を実現すること
主な事業内容:動物利用に関する調査・研究事業、動物利用問題や動物と人間の共生社会の提案に関する啓発事業
法人設立:2019年11月
代表理事:清水碧