生命倫理学会にて発表する様子

【動画あり】日本生命倫理学会にて登壇しました

  • 2024/12/26

2024年11月16日(土)・17日(日)に開催された、第36回日本生命倫理学会年次大会にて、動物解放団体リブ代表の目黒碧が登壇いたしました。

年次大会のテーマは「生命倫理がつなぐ連帯—対話の継続」。

そのうちの一つのパートで、「動物という“対話できない”者たちの生命倫理:学術・市民活動・動物党の連帯の潮流」というテーマで共同発表をさせていただきました。

発表概要

オーガナイザー:吉良貴之(愛知大学法学部)

報告者:

竹下昌志(北海道大学)

清水碧(NPO 法人動物解放団体リブ)

目黒峰人(政治団体アニマリズム党)

本ワークショップでは、従来「対話できない」とされてきた非ヒト動物たちとの共生を模索する、学術界、市民活動、そして政治の連携の可能性を探るために、動物倫理学研究者、動物擁護活動家、動物党関係者が一堂に会し、それぞれの立場から動物たちの生命を尊重するための多様な取り組みを共有する。これにより、人間中心主義的な価値観を超え、ヒトを含めた動物の生命が等しく尊重される共生社会の具体的なビジョンを描き出すことを目指す。
動物倫理学研究者である竹下は、まず動物倫理学の概説を行う。動物倫理学は、動物の権利、や非ヒト動物と人の関係性について哲学的・倫理学的に考察する学問分野である。竹下は、動物倫理学が動物の道徳的地位のような抽象的な事柄を論じるだけでなく、畜産や動物実験などについて具体的に検討してきた歴史を踏まえ、動物倫理学が人と非ヒト動物の関係について多様な視点を提供できることを述べる。さらに、動物倫理学が市民活動や政治にどのように貢献できるかを検討する。
NPO法人動物解放団体リブ代表理事の清水は、ヴィーガンとしての個人的実践と市民活動における動物擁護活動の両面から報告を行う。ヴィーガンとは、動物性の食品や製品を一切消費せず非ヒト動物の搾取に反対する者であり、近年その数は増加傾向にある。清水はまず、この社会でヴィーガンとして実践することの意味や、ヴィーガンが具体的にどのような実践をしているのかについて述べる。次に、動物解放団体リブでの活動経験を踏まえ、世界の動物擁護団体による活動を紹介する。動物の権利を守るための法律制定や訴訟を行う団体、動物保護施設(サンクチュアリ)を運営する団体、ときに過激だと表現される団体の活動が動物擁護活動においてどのような役割を果たしているのかなどについて検討する。
日本における動物党であるアニマリズム党代表の目黒からは、政治において動物を包摂するための活動を紹介する。近年、欧州を中心に勢力を拡大している動物党は、主に政治の領域で動物擁護活動を行う団体の総称である。目黒は、欧州での動物党の活動内容を紹介し、動物党が掲げる政策や戦略を検討する。また、動物党が学術界と連携し、動物倫理の研究成果を政策提言に反映させる試みについて報告する。報告の最後には、目黒が代表を務めるアニマリズム党が、日本において今後どのように活動していくべきか、また学術界や市民活動とどのような関係を構築していくべきかについて検討する。
ワークショップの最後には、登壇者と参加者による総合討論を行う。動物倫理学の理論的探究、ヴィーガンという実践、そして動物党の政治活動という3つの異なるアプローチが、互いにどのように連携し、補完し合うことができるのかを検討することで、「対話できない」とされてきた非ヒト動物たちとも連帯し、望ましい共生社会を目指して議論する。

録画映像

第36回 日本生命倫理学会 「動物という“対話できない”者たちの生命倫理:学術・市民活動・動物党の連帯の潮流」

おわりに

動物解放団体リブは今後とも、日本に適した伝え方を大切にしながら、「知識と共感で動物解放を実現する」というスローガンのもと活動をしていきます。

冷静に事実と代替案を伝え、動物搾取が社会問題であるという認識を確実に作り、ヴィーガンを増やします。

ぜひ、リブの活動に賛同いただける方は、メンバーになってください!

あなたのご支援が、確実に動物解放へと繋がります。

メンバーになる

今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

この記事を書いたライター

リブ_シンボル

動物解放団体リブ編集部

この記事をシェア

ご支援のお願い

今、この瞬間も苦しんでいる動物たちのために、あなたにできることがあります。

一か月にランチ一食分のご支援が動物解放を早めます。 ご支援をお待ちしています。