このページでは、リブが行った「日本一周!動物園水族館調査」で訪れた全施設の調査記事リンク、調査の過程や総括をまとめています。
「日本一周!動物園水族館調査」とは、日本の動物園・水族館における現状を網羅的に把握するために実施した調査です。
日本の動物園・水族館は、「動物たちにとって」良いところなのか悪いところなのか、様々な意見はあるものの、日本全国の施設が実際にどのような状況なのかという網羅的な調査はありませんでした。
そのため、9ヶ月かけて実行したのが、日本全国ほぼ全ての動物園と水族館、計283施設の調査プロジェクト「日本一周!動物園水族館調査」です。
結果、全ての施設で動物の異常行動が確認され、動物たちが精神疾患を患っているということが分かりました。
施設一覧に直接ジャンプしたい方はこちらから
「日本一周!動物園水族館調査」とは
日本では、動物園水族館に対して肯定的な意見もあれば否定的な意見もあります。
動物福祉にかなり配慮した施設もあれば、全く考慮されていない施設もあります。
では、日本全体ではどうなのかというと、全国の施設を対象に網羅的に実施された調査はなかったのです。
動物園・水族館の是非を議論をするためにも、前提として日本全国の施設の実態を調べる必要性がありました。
そのために行った調査が、「日本一周!動物園水族館調査」です。
調査は2018年から2019年の計9ヶ月に渡って、日本全国ほぼ全ての動物園と水族館や関連施設、計283施設を回り、映像や写真や情報を記録しました。
綿密な調査準備と、応援してくれた方々の存在
日本一周!動物園水族館調査の準備として、事前に3つの施設を回りました。
そして、海外でzoocheckを行っている方に調査項目やコツを教えてもらい、調査表を作成。
事前準備を綿密に行ったことで、調査で得られる情報の質を高めました。
そして、調査費はクラウドファンディングを実施することで捻出しました。
その過程では、嬉しいことに沢山の方々が注目してくださり、大きな反響をいただきました。
「本当に必要な事業だと思います。」
「動物園のことを嫌だと思っていたけれど、それを言っていいんだ、と勇気をもらいました」
「これまでなかったことをやろうとしているのがすごいです。応援します。」
その方々の想いも背負い、述べ9か月にも渡る、調査プロジェクトをスタートしました。
調査で分かった動物園や水族館の悲惨な状況
述べ9か月にも及ぶ調査を実行して分かったことは膨大ですが、まず一言で分かりやすくお伝えするとすれば、動物園や水族館というのは、あくまでも監禁した動物を見るための施設にしかなりえないということでした。
人間で例えると分かりやすいかもしれませんが、例えば人間のことを観察することを目的に、施設に入れた人間を見続けても、あくまでも監禁された人間の事が分かるだけです。
それと同様に、動物園の動物たちは決して動物たち本来の行動をとっていません。
事実、調査した全ての動物園・水族館で、異常行動をしている動物が確認されました。
異常行動とは、狭い空間に閉じ込められたり、家族と引き離されたり、本来それぞれの動物たちが自然にいる限り経験しない環境に置かれることで、精神的にストレスがかかることで起こる、精神病の一つです。
精神の異常が行動に現れ、同じ場所をぐるぐると歩き続けたり、逆に同じ場所にずっととどまり続けたり、自分の体を傷つけたりする等の行動を起こします。
例えば、野生のゾウは家族で過ごし、一日で多い日には100km以上歩いて移動します。とても繊細な動物で、足の裏で振動を感じ、10km離れている仲間とコミュニケーションをとることもできます。
女性のゾウが子育てをするとき、最初は初めてのことばかりで戸惑ったり、失敗したりしますが、一緒に暮らしている経験豊富な年長の女性が助けを借りながら、家族全体で子供を育てます。
そんなゾウが動物園に入れられる時は、家族と引き離され、到底ゾウには不十分な狭い場所に監禁されることで精神病に陥ることが多いです。
その精神的なストレスが行動として現れた結果、体を左右に振り続けるゾウもいれば、足を前後に揺らし続けるゾウ、鼻を柱にぶつけ続けるゾウ、、、沢山のゾウが異常行動に陥っていました。
あくまで一例としてゾウをとりあげましたが、動物園・水族館にいる他のあらゆる動物たちもそれぞれの異常行動をとっていました。
異常行動について詳しく知りたい方はこちら↓
つまり、動物園・水族館は人間にとっては楽しい施設かもしれませんが、当の動物たちにとっては、精神を病んでしまうような場所であり、それは日本全体の動物園・水族館に当てはまるということがこの「日本一周!動物園水族館調査」によって明らかになりました。
調査を通して明らかになった動物園・水族館の問題や今後のあるべき社会についてはこちら↓
↓調査で分かった動物園・水族館の問題点まとめページはこちら
日本全国の動物園・水族館等の施設一覧
このパートでは、実際にリブが調査で訪れた施設、計283施設の調査ページへのリンクを載せています。
皆さんのおうちの近くや、遠足で行ったことがある場所、旅行で行ったことがあるけどあそこは動物目線ではどんな施設なんだろう、、、など。
気になる施設からご覧いただければと思います。
また、以下の記事は順次アップデートをし、見やすく変更していきます。
調査実施期間:2018年4月1日〜2019年4月23日
調査を踏まえたリブの考えと活動方針
最後に、これらの調査で分かった事を踏まえて、リブの考えや方針についてお伝えします。
私たちは、人間だけでなく、全ての動物が搾取・利用されるべきではないと考えています。
それは、例えば動物園や水族館については、動物たちをそもそも監禁しない社会ということ。
動物福祉に配慮すれば利用してもいいのではないかという意見がありますが、そもそも動物を監禁しながら動物福祉を究極に配慮するということは不可能なのです。
また、異常行動が人間に分かりやすい動物なら、彼らが苦しんでいることが分かるかもしれませんが、ほぼ動かない動物については苦しみを計ることは困難です。
ですので、動物福祉ではなく、動物解放が動物を本当に思いやる人たちが目指すべきゴールとなります。
また、動物利用産業は想像を絶するほどの巨大産業で、根深いです。
そのため、動物利用問題を解決するためには動物園水族館問題のみを扱っていては解決しないということもこの調査を通して身に染みて実感しました。
リブは動物利用問題を俯瞰して効果的に解決するため、動物園水族館問題以外の家畜、野生動物に関する調査・啓発活動も行ってまいります。
↓異常行動についてはこちら